Cakewalkは初心者に優しい無料のDAWですが、無料であるがゆえに豊富な音源が付属しているというわけではありません。
仕方ないことではありますが、DAWの世界はプラグイン音源というものが用意されていて、多くのDAWに共通で使用することができるVSTという規格があります。
CakewalkもVSTの音源が追加できるということで音源が少ないという弱点をあっさりカバーできたりします。
しかもありがたいことにVST音源にも無料のものが数多く存在していますので、DAWも無料、音源も無料という組み合わせで強化していくことができてしまいます。
今回はCakewalkに無料のVST音源を追加する方法をできるだけやさしく解説していこうと思います。
音源を選ぶ
僕はもともとギタリストでシンセやキーボードについてはちょっとだけ知識がある程度でしたが打ち込みをやるにあたり少し調べてみましたが、ギターのアンプやエフェクターを凌ぐほど沼な世界だということがわかりました。
とりあえず今回はフレンズの打ち込みの延長で音源を探していたので、80年代のコピーに適したものを探してみました。
80年代に多くの曲を残したキーボーディストであるレベッカの土橋安騎夫氏やTM Networkの小室哲哉氏などはこの時代はFM音源のシンセであるYAMAHAのDX-7系統を使用しているようです。
ということで、いろいろな種類があるいろいろな部分は省いて、とにかくFM音源を再現した無料のVSTシンセ音源を探しました。
無料のFM音源シンセをなんやかんや探して行き着いたのは「dexed」というものがよくヒットしたのでこれをインストールしてみます。
dexedのダウンロードとインストール
早速dexedのダウンロードページに行ってみましょう。
ユーザー登録やメールアドレスの登録など一切なく、上のスクショのアイコンをクリックするといきなりダウンロードが始まります。
ダンロードが完了したらエクスプローラーでダウンロードフォルダを開くと
「dexed-x.x.x-win.zip (x.x.xはバージョン番号) 」というファイルができているのでダブルクリックして展開します。
すると別のエクスプローラが開いて今度は「dexed-x.x.x-win.exe」というファルが出来上がっていると思います。これがインストーラファイル本体ですので、これをダブルクリックしてインストールを開始します。
ライセンス許諾の窓が開くので一通り目を通してスクショの通りラジオボタンを選択し、Nextをクリックします。
あとは指示に従って進めていくだけですが、途中で下のような画面が出てきます。
これはDAWで使用できるようにするためのVSTだけでなく、スタンドアローンアプリをインストールするかどうかも選択できます。
ドライブに余裕があれば両方インストールしても構いませんが、スタンドアローンアプリをインストールするとわざわざDAWを立ち上げることなくdexedだけ立ち上げて音作りに専念するということもできます。
メリットとしてはそれだけですから特にインストールする必要はないと思います。
インストールが完了するとCakewalkが立ち上がっていれば勝手にインストールされたdexedを認識してくれます。
プラグインの登録
dexedをインストールするとDAWのCakewalkでは勝手に認識してくれますが、すぐに使えるようになるわけではなく、ひと手間必要になります。プラグインを使えるようにするために登録を行います。
メニューバーの「ユーティリティ」から「Cakewalk Plung-in Manager」を選択すると下のスクショのような窓が開くので、右側の「レイアウトファイル」のプルダウンからInitを選択します。
僕はすでにいくつかのプラグインを入れているので表示が違うと思いますが、右側にいくつかプラグインが並ぶと思います。この並んでいるものが現時点で使うことができるプラグインで、現時点ではdexedが表示されていないため使えません。
この右側の中枠の中にdexedを登録していきます。
画面左の「プラグインの種類」から①「VST3 インストゥルメント」を選択すると中央の枠内に ②「dexed」が表示されるので、それを選択し、③「プラグインを追加」をクリックすると右の枠内にdexedが追加されたことを確認して、この窓を閉じます。
このとき、「変更を保存しますか?」と聞かれるので「はい」を選択して終了します。
実際にトラックを1つ作ってみましょう。
トラックの追加をクリックし、オーディオかインストゥルメントの選択でインストゥルメントを選択し、その下のインストゥルメントのプルダウンをクリックするとdexedが選択できるようになっていると思います。
これでdexedが使えるようになりました。プリセットの切り替えは鍵盤のすぐ上の左側、デフォルトで「1.Say Again」というところをクリックすると色々選べます。この上にマウスカーソルを合わせてホイールを回しても変更できますね。
インストールしたはずのプラグインが見つからない!?
今回dexedをインストールしたあと、Cakewalkがdexedを自動認識してくれましたが、プラグインの種類によってはCakewalk Plug-in Managerにインストールしたはずのプラグインが表示されないということが発生することがあります。
これは、Cakewalkがインストールされたプラグインを検索できていないことが原因です。
例えば「Synth1」というプラグインはダウンロードしてそのままZIPファイルを展開するとデスクトップに展開され、そのままインストールするデスクトップがインストール先となってしまいます。
デスクトップはCakewalkが検索する範囲として登録されていないので、Synth1をインストールしたのにCakewalk上で見えないため使えません。
これを解消するためには2つ方法があり、
①Cakewalkが検索するフォルダにプラグインをインストールする
または
②プラグインをインストールしたフォルダをCakewalkの検索対象に追加する
のいずれかで解消します。
Cakewalkが検索するフォルダにプラグインをインストールする
Cakewalkが検索対象としているフォルダは設定されているので、それを調べてそのフォルダーにプラグインをインストールすればCakewalkが検索してくれます。
プラグインの検索範囲は先程のPlug-in Managerで設定できます。
下の方にVSTの設定という項目があり、「オプション」というボタンをクリックすると以下のような窓が開くと思います。
ここに表示されているフォルダに先程展開したプラグインを移動してやればOKです。
スクショでざっくり説明すると、
①Cakewalkのプラグイン検索フォルダ一覧に表示されているどれか一つ決める
②そのフォルダをエクスプローラで表示させる
③表示させたフォルダにプラグインが入っているフォルダをドラッグ&ドロップで突っ込む
これで完了です。
プラグインがあるフォルダをCakewalkに登録する
この方法はもしかしたらあまり推奨される方法ではないかもしれませんが、プラグインのフォルダを自分で管理したい人にはこちらのほうがいいかもしれません。
こちらもSynth1というプラグインの例でやってみましょう。
Synth1はインストール時に何も指定しないとデスクトップ上に展開され、デスクトップ上にインストールフォルダが作成されてしまいますので、そのフォルダを移動させたくない場合の方法をやってみます。
①CakewalkのPlug-in ManagerでVSTの設定から「オプション」をクリックすると別窓が開きます。
②そこで追加をクリックします。
③フォルダを選択する画面になるので選択したら④OKをクリックします。
最後にPlug-in Managerの画面に戻ったら「VSTプラグインの検索」をするとプラグインが検索されます。
プラグインが見つかったらdexedのときと同じ手順でプラグインを登録して終了です。
まとめ
VSTプラグインについていずれ別の記事で書きたいと思いますが、プラグインを追加することで音色だけでなくエフェクトも追加することができます。
DAWで打ち込みをして1曲仕上げる作業は、いかにその曲に適したプラグインを使いこなすかということのウェイトが大きいと思います。
VSTプラグインはちょっと探してみただけで無料のものからプロユースのものまで星の数ほど出てきます。
凝ってみたいのであればプラグイン探しの沼にハマってみるのもいいですが、ギターカラオケやデモ音源を作ってみる程度であれば無料のものだけでも十分いけます。
大抵のプラグインはYouTubeなどにデモが上がっていますので、ピンとくるものがあったらインストールしてみて、自分だけのプラグインセットを作ってみてください。
くれぐれも沼にはハマらないように・・・
ではでは
コメント
Initが表示されないです…
コメントありがとうございます。
別の環境で試したところ、確かにInitが表示されないことがありました。
その場合は、Initと表示されるべきところの上にアイコンが4つ並んでいる右から2番めの「上書き保存」というアイコンをクリックすると別のウィンドウが開くので、適当なレイアウトファイルを作ってください。
「Init」という名前でもいいですし、「プラグインレイアウト1」とかでもいいと思います。
Display Nameとファイル名と両方入力する必要がありますが、混乱しないためには両方同じ名前を入力するといいと思います。